ガウス積分は数理統計学や統計物理学等に良く出てくる積分量で
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(1) |
となるものである。以下ではこれを導いてみる。
まず として、この二乗を考える。ここで一つ目と二つ目の積分で積分変数を変えてある。定積分において積分変数は自由に変えても問題無かったからだ。
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(2) |
となる。これを(平面における)極座標系に書き換える。(問)極座標系へ積分変数と積分範囲を書き換えよ。この様にせずに普通に2乗を計算してもうまく積分できない。
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(3) |
となる。さらに r 2 = u と置けば(置換積分する)、
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(4) |
となり求まった。
ここでは統計物理学などで良く出る積分
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について考えます。ただし n =1,2,3… とする。部分積分を繰り返しても求めることは出来ますが、(1)式の両辺をパラメター a について微分する事で求めたいと思います。(1)式の両辺を1回微分すると
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となるのでこれを整理して
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が得られます。統計物理学などでこの(7)式を必要とする計算が現れます。さらに n 回微分を考えると
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(8) |
を導く事が出来ます。(問)最後の等式を数学的帰納法で証明せよ。
置換積分|重積分|座標変換|ボルツマン因子