摩擦を受ける物体の運動


問題

fig01.png(1834 byte) 空気中を速度 v で動く物体は |v | が小さい時には速度に比例した摩擦力 -μv を受けます。また、|v | が大きいと -κv 2 に比例した摩擦力が働くようになります。この時のそれぞれの運動方程式を解き、物体に速度の時間変化を調べます。

 この様な運動は雨粒が落下してくる時の運動に見られます。摩擦力がこのようになる仕組みついては流体力学を参照して下さい。

速度の1乗に比例する抵抗の時

 まず、この時の運動方程式は落下する方向を z 軸とすると

eq_001.png(374 byte) (1)

となる。eq_002.png(306 byte) と置いて、両辺を m で割れば

eq_003.png(388 byte) (2)

ところで eq_004.png(392 byte) なので

eq_013.png(468 byte) (3)

これは変数分離形の微分方程式である。変数分離して

eq_005.png(516 byte) (4)

両辺を積分すれば

eq_006.png(548 byte) (5)

ここで C は任意定数で初期条件を与えれば一意的に定まる。整理して

eq_007.png(589 byte) (6)

より対数の中身を抜き出して

eq_008.png(509 byte) (7)

両辺を eq_014.png(309 byte) 乗して絶対値を外すと

eq_009.png(598 byte) (8)

eq_010.png(325 byte) を改めて C と置き、eq_015.png(274 byte) について整理すると

eq_011.png(530 byte) (9)

となる。また、(9)式において t-inf.png(294 byte) の極限を取ると終端速度は

eq_012.png(416 byte) (10)

となる。

速度の2乗に比例する抵抗の時

関連項目