確率の保存則


 当然の事ですが確率が湧いて出て来る事や消えて無くなる事はありません。粒子の生成や消滅が無ければ。そこで、シュレーディンガー方程式を変形する事で連続の方程式を導きます。

連続の方程式を導く

 3次元空間中の質量 m の位置座標を r = (x ,y ,z ) とする。この時のシュレーディンガー方程式とその複素共役を取った物を用意します。

Schrodinger3d.png(781 byte) (1)
Schrodinger3d2.png(847 byte) (2)

そして、確率密度関数の時間微分を計算します。すると

eq_pm001.png(897 byte) (3)

となります。ここで(1)(2)式を使って波動関数の時間微分を書き換えて

eq_pm002.png(1793 byte) (4)

と、計算できます。ここで

eq_pm003.png(914 byte) (5)

を使うと(問)左辺の微分を実行して右辺になる事を確かめよ。(4)式は

eq_pm004.png(943 byte) (6)

となります。ここで確率密度の流れ(the flux dencity of probability)(あるいは確率の流れの密度)を

eq_pm005.png(607 byte) (7)

で定義すると結局(3)式は

eq_pm006.png(432 byte) (8)

で表される事が分かりました。この式の事を連続の方程式と言って質量や電荷に対しても同様に成り立ちます。

関連項目

発散|連続の方程式|質量保存則|電荷の保存則